季節の花に人生を重ねて 曼殊沙華(紅蓮華)

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・季節の花に人生を重ねて
(9月の花より)
 ヒガンバナ(彼岸花)


秋の彼岸に符節を合わせるように、田圃の畦や土手を真っ赤に彩ります。
花は高さ30㌢から50㌢の真っ直ぐに立つ茎の天辺に咲き、披針形の6つの花被
片が輪状になっています。別名が曼珠沙華。法華経の「摩訶曼陀羅曼珠沙華
」から付いたと言われ、梵語で「天上界の花」「赤い花」を意味します。
 日本の秋を代表する花で古い詩歌や映画のタイトルにも登場します。古代
に稲作とともに中国から渡来したといわれ、万葉集に出てくる「壱師の花」
は彼岸花の古名とされています。「道の辺の 壱師の花の 灼然く 人皆知
りぬ 我が恋妻は(みちのへの いちしのはなの いちしろく ひとみなしり
ぬ あがこいつまは)」曼珠沙華のほかに名前が千以上もあるとされ、中に
は「死人花」「幽霊花」「天涯花」といった気味の悪い名前のものまであり
ます。
 葉は細長くて厚みがあり、花が咲いている間は葉は出てきません。花が終
わった後、地下の鱗茎から群生してそのまま寒い冬を越して翌年3月ごろに枯

れます。つまり、人の目に触れるのは花だけ、葉だけ、と別々にしか姿を見
せないのです。花と葉がお互いに姿を見ることが無く、生えては枯れてすれ
違っています。このことから花言葉を「情熱」「独立」「再会」「あきらめ
」韓国では、この彼岸花の成長を相思華と名付けました。
多くの植物が春から夏にかけて成長して花を咲かせますが彼岸花はこの間
に地下でじっくり力を蓄え、秋に開花します。極めて特異な花です。
鱗茎の中にはリコリンという毒が含まれています。しかし、飢饉のときは水
によくさらして、毒抜きをして非常食にしたという記録が残っています。毒
を流すと多量のデンプンが残り、餅にして食べられました。また生薬名を石

蒜(せきさん)と読んで薬用に使われます。根が大蒜に似ているためです。
どこに植えても容易に栽培できます。球茎を縦割りの4,5片に切って植え
ると翌年にその分だけ分球して新しい世代が育ちます。誠に強い生命力を特
色とし、自らの命を継続するたくましい生き様、そして誰にも真似できない
独特の生き方、そのようなことを考えるだけでこの彼岸花に強い愛着と共感
を覚えます。

紅蓮華は、曼殊沙華ではないのでしょうか?


Lisaさんの「紅蓮華」という曲が好きなのですが、紅蓮華は、ずっと曼珠沙華のことだ
と思っていました。本人は蓮の花と解説しておられます。

蓮の花とは「紅色 の蓮はすの花。紅蓮華。八寒(はちかん)地獄の第7番目「紅蓮地獄」を略して 紅蓮とよぶ。この地獄に落ちた者は、酷寒のために皮肉がはじけ裂けて血に
染まり、紅色のハスの花の様相を呈するので、この名がある。」と大辞林にあります。


一方の曼珠沙華は「四華の一つ、紅蓮華にあたる」と日本国語大辞典に書か
れてあり、「赤色(一説に、白色)で柔らかな天界の花。「これを見るものは
おのずからにして悪業を離れるという」とあり、Lisaさんの歌を主題歌とし
た「鬼滅の刃」の世界観には、曼珠沙華のほうがピッタリではないでしょう
か?

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