季節の花に人生を重ねて ツワブキ

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季節の花に人生を重ねて

12月の花より)

 ツワブキ

苦難を堪え、なおかつ糧にして花を咲かせる

 ツワブキはキク科の常緑多年草で、日本だけに自生します。根出葉は長い柄を持ち、円形で基部が心臓の形になっています。厚みがあり、深緑色でツヤツヤに光っています。フキの葉に似ているので「艶のあるフキ」を変換させて、ツヤブキの名がついたそうです。ただしフキ科の植物ではありません。

花は華美ではありませんが、雅趣がり、10月から初冬にかけて散房状に菊に似た黄色の頭花を咲かせます。霜降り、虫の音が絶え、草枯れて、清静とした季節の郊外に思いもかけず、美しい姿に出くわします。

茶人に愛され、茶庭の景物になっています。

若い葉柄は食用になり、葉は民間薬として炙って指針やはれものに貼ります。

また、海岸の崖にも自生します。冬の日に日本海の断崖絶壁に鮮やかな黄色の花を咲かせる景色は感動的でもあります。

生命力の強さが素晴らしい花ですが、どうして断崖に芽吹き、冬を耐え抜き、花を咲かせ得るのでしょう?

種子はたんぽぽのように冠毛で運ばれます。崖の岩石の割れ目に種子が付着して雨水がにじみ出て僅かな土壌でも根付くのですが、崖は風当たりが強く、斜面の向きによっては直射日光も激しく、温度が高くなりがちで、かつ夜になれば冷え込みの激しい過酷な環境です。生存条件としてこの上ない厳しさなのに、ツワブキはめげません。深く根を下ろし、根から直接葉を出して大きく広げ、日光をできるだけ多く浴び、養分を溜め込もうとします。崖は水がすぐに流れてしまうのですが、乾燥に耐えられるように葉が厚い肉質で頑丈です。

受け継がれた命を次に繋げるため、自らの資質を最大限に活かそうとしています。苦難に絶え、苦難を自らの肥料とする生き方に学ぶところ大です。

んなツワブキの花言葉は「困難に負けない」です。

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